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【役員インタビュー】株主兼CFOからみたCatallaxyの課題や魅力とは

今回はCFOの小椋さんにインタビューしました。元々はCatallaxyの株主だった小椋さんがなぜCatallaxyに入社したのか。入社までの経緯やCatallaxyとの出会い、現在はなにを思ってどんな働き方をしているのかなど、ざっくばらんにお話していただきました。

ー 小椋学
2021年2月入社、福岡県在住、取締役CFO

Ogura Manabu's Wantedly Profile
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ーーー入社前のCatallaxyとの関わりについて教えてください!

社長の大石さんが大学生の頃、僕は香港にいてファイナンシャルアドバイザーをやっていました。その時に僕が書いてた金融経済に関するブログを、経済学を勉強してた彼が熱心に読んでくれていたと。僕は大石さんのことは知らなかったんですけど、大石さんは僕のことを知っているという状況が続いておりました。

そこからブログが壊れたんですよね。壊れたと言ってもちょっとしたエラーメッセージがでるくらいで、気にはなるんだけどそこまで急いで修繕する気にもなれない状況でした。そんなときに、彼の方から直しましょうか?という風にオファーがありました。

その時に見積もりにかけてた業者がいたんですけど、当時香港で依頼すると10万円。
大石さんが提示してきた金額が6,000円(笑)
6,000円だったらもちろん 6,000円がいいわってなって、「支払いどうしましょう」って言ったら「6,000円を回収するために香港に行きます」って言ったんですよね。「めっちゃおもしろい子がいるな」と。飛行機代だけでも5万円とかするところ、6,000円を取りに香港まで来ると。そこから彼に興味を持ち出しました。


ーーーそこで初めて大石さんとお会いしたんですね。

そうですね。大石さんは起業する前だったので、香港でなにか仕事がしたいという話をしていて、僕の会社でビザを取ってあげたんですよね。 僕の香港の会社でエンジニアとして働くという建付けだったんですよね、最初。

その後も彼はしょっちゅう香港に来ていたんですが、1年くらい経って「インキュベイトファンドから出資を受けます」「そっちの方に集中しなきゃいけないので今までのようには香港に来れなくなります」という話があり、 それはおめでとう、となりました。

その後もちょくちょく香港には来てたので、色んな相談をされたりはしてましたね。とはいえ友達みたいな感覚だったので、事業の内容についてもよくわからないし、彼はどういうことで悩んでいるのかもよくわからなかったので、「香港にきた時ぐらいはリラックスしていけや」みたいな感じで色んなご飯を食べさせたっていうくらいしかできてなかったですね 。

(食事を楽しむお二人)


またしばらく経って、次資金調達しますってなったときに、僕の方から出資させてよって話をしたのかな?で、2回目のラウンドに乗っかることができました。

なので僕が今のこの立場になる前に、一方的にブログの読者であるというステージ、友達になったというステージ、株主になったというステージ、と複数のステージがありましたね。


ーーー起業する前からお知り合いだったのは知らなかったです!

起業する前に彼と北海道に旅行したりもしましたね。その頃は大石さんは学生ではなく社会人でしたけど、自分で受託をやってたり、大手サイトのCTOとかやってましたよね。


ーーー大石さんが起業した当初、事業の内容についてご存じではなかったんですか?

彼はおそらく話してくれたと思うんですが、、、全然聞いてなかったというか把握してなかったというか(笑)頑張ってるんやったら何やっててもええんちゃう?みたいな感じではありました。


ーーー投資をしようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?

30代半ばから今もエンジェル投資的なことは続けているんですけれども、やっぱり人を見て出資をしているので、事業の内容というよりも大石さんなら応援したいな、みたいなところがありました。なので仮に彼が製造業をやらなかったとしても出資はしてましたね。

僕にとっては6,000円回収事件が印象的だったというか、やっぱり人間関係をつくる時って、「どう考えても損だろ」みたいなのをまず出した方が仲良くはなれるじゃないですか?僕自身もそうしてきたし、でもそれができる人ってやっぱりすごく少ないんですよね。どの局面でも自分がちょっと有利か、少なくともフェアじゃなければいけないっていう。それはよくわかるんですが、そうでない人間関係の作り方みたいなのが僕は結構好きなタイプなので、そこにすごく共感したというか、「あ、仲間がいた」みたいな感じになりましたね。

(仲間を見つけた小椋さん)


ーーーそこからCatallaxyへはどのような経緯で入社されたんですか?

当時は従業員が30人ぐらいになってたってのもあって、人のコントロールやファイナンス面をみなきゃいけないニーズが出てきたのでそういう人を探してます、という話を聞いていて。そこで立候補したっていうのがCatallaxyに入るまでの経緯ですね。


ーーー入社されてからはどのような仕事を行っていますか?

CFOとして入社をして、当時は株主間との関係だったりだとか調達周りだとか銀行からの借入だとか、色んなチャレンジをさせていただきました。ただ結局調達って1年に1回、2年に1回のお祭りにしかすぎないので、すぐ仕事が無くなっちゃったんですよね。

じゃあなにする?ってなったときに営業かなとなって、そこからは営業的な仕事がメインになっています。

なので肩書と実態とがすごく乖離していて。今も調達関連の話をみてはいるんですが、ずっとそこに腰を落ち着けなきゃいけないわけでは全然なくて、9割5分が営業の仕事ですし、会社としてなにか足りないところがあれば、そこをみて強くしていくっていうような動き方をしていますね。


ーーー最近はマーケティングについても携わっていらっしゃいますよね?

香港で自分の会社を立ち上げて回してみたいなことはやったので、聞きかじりではあるんですが、一通りやれないことはなくて。

Catallaxyのカウンターカルチャーになりたいなと僕は思っていて、みんな優しくて気遣いができてすごくいい人たちと働けてはいるんですが、そこが今一つ殻を破れない要因になってるのではないかなと言う仮説が自分の中にはずっとあって。

「やればできるよ、全然あなたでもできるよ」みたいなところを、どれだけ花開かせることができるかが今のCatallaxyには足りないところなので、そこを自分の役割として受け止めてやっているという感じですね。


ーーー今のCatallaxyに足りない部分については私も興味深いです!

もしかしたらリモートワークの弊害なのかもしれませんけれども、どちらかと言うと、できあがった職業能力を使っていく働き方になりがちじゃないですか?だけど「成長できるよ、グロースできるよ」みたいなマインドセットが、個人としても会社としても今のCatallaxyには足りない気がしていて。そのリモートの弊害をなんとか乗り越えようとしているっていうのが今の自分の仕事ですね。

なのでマーケティングだったり、セールスだったり、ファイナンスだったり、職能、役割は色々言うことはできるんですけど、根っこで自分がやりたいことは何だろうと言われると、リモートワークで固定化しがちなスキルについての見方を変えて皆で乗り越えていこうよ、乗り越えていけるよという声がけになるのかなと思います。


ーーー今のCatallaxyのサービスはどういったものでしょうか?

提供しようとしている商品、サービスは3つあります。

まず一つ目はマッチングのMitsuriですね。受注発注にとっての新しいチャンスを提供するwebサービスになります。

二つ目がCHAINですね。工場や商社が仕事を管理するときに使うソフトウェアです。既存の業務の中に入れてもらうことで、生産性を高めようというようなツールになっています。

三つ目が具体的なプロダクトがあるわけではなくてサービスなんですけれども、DX共創サービスですね。エンタープライズ向けのサービスになっていて、自社でDXがうまくいかないというところにコンサルから入らせてもらって、プロダクトまで一緒に作りあげようというものです。これはFFGさんと取り組みを進めているものになりますね。

なので2つのSaaSプロダクトと1つのサービスを提供しているというのが今の状況ですね。



ーーー小椋さんはすべてのプロダクトに携わっているのですか?

そうですね。濃淡はありながらも全部に関わってはいますね。

基本的には先ほどお話したような、人を育てるというところに一番感心があるので、もう自分たちでやれるような感じになってもらったらお役御免になるのかなと思っています。


(Mitsuriチームのご飯会にMitsuri Tシャツを着ていく小椋さん)


ーーーCatallaxyで働く面白さや他社にない魅力はどういったところでしょうか?

基本的に社長の大石さんが放任主義なんですよね。すごくいい放任主義で、なにか判断したり決断したりすることを恐れない気が会社にはずっとあるんですよね。

僕も元々商売人だったこともあって、最後は自分で判断しなきゃいけない局面が多かったんですけど、そういうことに慣れている人間にとっては非常に働きやすいし、自分でなにか決めて前に進みたいという人たちにも働きやすい環境にはなっているかなと思います。

例えば最近で言うと、大石さんは元々エンジニアなので社長でありCTOみたいな見られ方をするんですけど、その大石さんに全く相談せずにエンジニアの中澤さんを違うチームに入れたとかね(笑)

さすがにそれは職権乱用と言うか飛び越えすぎかなと、さすがの僕でも反省したんですけど、「結果うまくいったんなら良かったじゃないですか~」くらいのコメントでだったので、大石さんのおおらかさには助けられています。

そういったように、いい感じに社内文化として醸成されているので、働く楽しさといえば自分で判断して自分で進めるみたいなところかなと思います。

逆に言うと「今日1日これをやりなさい」みたいな環境の方が、自分の居場所があって楽しいという方もいらっしゃるので、そういう方にはなかなか厳しいきつい環境なのかなという風に思いますね。


ーーー他社との違いを感じる部分はありますか?

IT企業なのでエンジニア力が勝負なんですが、うちのエンジニアは本当に優秀な人たちばっかりで、色々頼んでもすぐ対応してくれるんですよね。僕みたいなエンジニア力がない人間にとっては、そのエンジニアリングリソースを自由に使って商売できるみたいな感覚はすごい楽しいというのがありますね。

一日に何回もリリースをしてプロダクトが日に日に良くなっていくという、このスピード感を体験できるのは、なかなか他社にはないんじゃないかなというのがあります。

製造業というレガシー産業で、色々難しい課題がありながらも、そういうスピード感のある経営ができる、エンジニアリングができるっていうのが他社とはちょっと違うところかなと思いますね。


ーーー小椋さんがエンジェルとして投資をしている他のIT企業と比較して魅力に感じる部分はありますか?

Catallaxyはエンジニアリング力もそうですし、どんな価値観を大事にしていく会社なのかみたいなところが割とはっきりしているかなと。

ベンチャーなので新しいことに挑戦をしたいって気持ちが常にありながらも、でも使ってくれるユーザーの目線も忘れちゃいけないっていうせめぎ合いがあって。そのせめぎ合いがどこらへんにあるのかですよね。IT企業に投資したとしても、お客さんの言いなりになって、自分たちがそもそも何を作りたかったのか分からなくなっている会社も割と多いんですよね。

そこはうちは視座が高いんじゃないかなと思っていて、クライアントの言いなりになることがユーザー満足を最大化することではない、ということがよくわかっているなと。しっかり自分たちの中で咀嚼して考えてプロダクトに反映していく姿勢は、他社と違うなと思っていますね。


ーーー今後の目標や成し遂げたいことはありますか?

外部資本を受け入れているっていうことがあるので、やはりどこかでイグジットしなければいけないなという責任は感じています。それがIPOになるのか、MAになるのかはまだわからないですけれども、なにかしらの結果を株主にお返ししないといけないなっていうのがありますね。

自分はCFOなので一番そこをわかっていなければいけないっていうのもありまして、色んな方向を模索していきたいなとは思っていますね。株主も10年、20年とかはやっぱり待ってくださらないので、あと数年で何かしらの結果を残していきたいなと思ってます。

それが一つ会社としての目標になってくると思いますね。


ーーー個人的な目標はありますか?

今まで厳しい局面がいくつもあったので、それで精神的に鍛えられてきたっていうのは本当に良かったなと思う反面、その時々で自分の役割を変えていけるような柔軟性はもっともっと身に付けたいなと思っています。

会社にとって何が足りないのかを常に考えて、縁の下の力持ちになれるような、、、ちょっと言葉にすると難しいんですけど、僕の頭の中では一つ言葉があって、「究極の中途半端を目指す」っていう(笑)そういうイメージです。

一つの職能領域に特化するみたいなことは個人的にはあまりやりたくなくて、今の時代と逆行してるのかもしれませんが、プロフェッショナルよりもゼネラリストみたいなところを今後も目指していきたいなと思います。それがみなさんが期待する自分への役割なんじゃないかなと思ったりしています。


ーーー「究極の中途半端」と言う表現がとてもしっくりきました!

自分の中ではこの表現はあまりいけてないなと思っているので、いい呼び方あったら教えてほしいです(笑)


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