"アフターデジタル"を考える。
こんにちは。知恵豆の川井です。突然ですが、皆さんは、日本企業のデジタル化はレベル(MAXはレベル100)でいうと、どのくらいだと思いますか?
スマホ、SNS、クラウド…が生活の隅々まで浸透しているように感じられますが、実は「2025年の崖」と呼ばれる、企業のデジタル化危機が、日本国内に差し迫りつつあるのを知っていますか。
◇2025年に訪れる崖とは
日本の企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)化ができないことによる経済損失が、2025年以降に最大12兆円となる可能性を、経済産業省が発表したのです。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは
スマホ、自動化、クラウド等の技術や、データの取り扱いを、企業がシステムや仕組みとして取り込むことです(とてもざっくり説明すると、ですが)。例えば「これまで紙でやりとりしていた勤怠申請を、スマホから申請・承認できるようにする」ということもDXの1つです。
・"ハンコは必要?"という議論は必要?
コロナという状況を迎え、「ハンコは必要なのか?」という話題がニュースになるくらい、今だペーパーレス化が進んでいない企業が多くあるということ。また既に色々な業務をシステム化している企業の中でも、かなり前のシステムを使い続けており、今の時代に合った新しいシステムを導入するために、コストと時間を多く割かねばならないケースもあります。
とは言っても、「特に不便はしていないし…」なんて、危機感がいまいち沸かない方もおられるのでは。そんな方にはこちらの本をオススメします!
◇世界のデジタル事情を知る
アフターデジタル / 藤井保文・尾原和啓
世界(主に中国)のデジタル事情について様々な例を挙げて、日本の今後のデジタル化についての考察が書かれています。
…難しい話はさておいても、世界の色々なIT活用例を知れるのはとても面白いので、オススメの一冊です。内容をいくつかかいつまんでご紹介。
・"リアル"がツール化される社会
これまではツールとしてデジタルが使われてきましたが、これからはリアルがツールとして利用されるようになるだろう、というのがこの本のタイトル「アフターデジタル」の世界。デジタルトランスフォーメーションの要となる考え方、ともされています。
・信用の電子化
信用が数値となり、ビジネスへ大きな影響を及ぼしていることは、ウーバーの仕組みでご存知の方も多いのでは。「信用スコア」として、与信審査の一端を担っている国もあるのだとか。
・"点"でのデジタル化は意味が無い
例えば「決済をQRコードにする」ことが"デジタル化をする"ことなのではなく、「消費者の購買行動のデータが取れるようになる」ということが重要だと著者は言っています。大切なのは「何はともかくデジタル化」ではなく、「デジタル化することによって、付加できる価値を明確にしておくこと」。得られた行動データによって、正しいタイミングで個別のサポートを提供できるようになることが、デジタル化における付加価値なのです。
◇ワクワクする!
難しい言葉や、「崖」なんて暗い将来の見通しで、マイナスな印象の多いデジタル化ですが、私はワクワクしています。だってどの分野にも、面白いことができる要素がまだまだありそう!図らずもコロナによって半ば強制的にもたらされた状況下で見出した、デジタル化への可能性も少なくないはず。皆さんはどんなことを考えますか?
これからのデジタル化社会の一端を担うIT企業として、知恵豆もまだまだ色々なことに挑戦してゆきます!