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自閉症スペクトラム入門: 理解と受け入れの第一歩

こんにちは、ヘルスベイシスの採用担当の小林です。
近年、代表的な発達障害として自閉症スペクトラムが注目を集めています。
本記事では、そんな自閉症スペクトラムについてご紹介していきます。

自閉症スペクトラムの定義

自閉症スペクトラムとは、自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害など複数の類似する発達障害を含む概念です。また自閉症スペクトラムの中でもどの発達障害の傾向が強いかによって人それぞれ症状に違いが出てきます。
しかしそれらを明確に線引きすることは困難で、また複数の発達障害の症状が混合しているケースが多いです。そのため一人一人症状は違うと言えるでしょう。

自閉症スペクトラムの特徴

自閉症スペクトラムは複数の発達障害を含む表現で、また症状は一人一人異なるということでした。しかし、多くの自閉症スペクトラムの人に共通する特徴があります。具体的には、以下のような特徴が挙げられるでしょう。

・臨機応変な対応が苦手
・対人関係が苦手
・自分のペースややり方に固執する

特にコミュニケーションや興味関心には特徴があり、周囲からもわかりやすいでしょう。コミュニケーションでは相手の気持ちや考えがわからず、いわゆる空気が読めない状態になりやすいです。
興味関心は偏りがあり、特定のことにはかなり詳しいが、一般的なことは知らない、といった場合が多いでしょう。

診断のプロセス

自閉症スペクトラムの診断は、主に以下3つの特徴から行われます。

①対人社会性の質的な障害
②言語コミュニケーションの質的障害
③強いこだわり

これらの症状は見た目から把握することはできず、また脳を検査することも現代医学では不可能です。そのため、主にカウンセリングを通して医師が症状を判断します。
また重要なポイントは、症状によって社会生活が困難になっているかどうかです。社会生活に影響がない場合、そもそも受診しないケースも多いでしょう。上記症状によって社会生活が困難になり本人がストレスを感じている場合、医師は自閉症スペクトラムと診断することが多いはずです。

治療とサポート

自閉症スペクトラムへの根本的な治療方法は存在しません。得意なこと、苦手なことを自覚し、社会生活に慣れていくことになります。また周囲は自閉症スペクトラムの症状を理解し、手助けすることが重要です。自閉症スペクトラムは苦手なことに着目されることが多いですが、人よりも優れている面もあります。そのため苦手なことをカバーしつつ、得意なことを伸ばせば社会で活躍できるでしょう。

日本における自閉症スペクトラムの認知

日本では自閉症スペクトラムについて社会的に認知されていて、また自閉症スペクトラムの人は障害者手帳を発行できます。障害者手帳を発行すると企業の障害者枠で働けるので、仕事でも周囲の理解を得やすいでしょう。

生活の工夫

自閉症スペクトラムの人が重視すべきことは、できることをしっかりやって能力を伸ばすこと、苦手なことはある程度こなせるようになることです。基本的には得意分野を伸ばした方が自分にとっても周囲にとっても有益でしょう。
しかし苦手なことを疎かにしすぎると、社会生活上困ります。そのため、あまり困らない程度に苦手なことをカバーすれば良いということです。苦手なことを得意になるまでは頑張る必要はないでしょう。

たとえば人とのコミュニケーションがまったく取れないのは問題なのである程度訓練が必要ですが、コミュニケーション上手にまではなる必要がなく、差し支えない程度にコミュニケーションが取れるようになれば良いといった考えです。

家族との関係​

自閉症スペクトラムの人は共感や相手の気持ちに配慮したコミュニケーションなどを苦手とします。そのため、自閉症スペクトラムの人と関わっている人がストレスを抱えるケースも少なくありません。
状況が悪化すると、いわゆるカサンドラ症候群という状態になります。カサンドラ症候群とは、家族など身近に自閉症スペクトラムがいる人が、ストレスを抱えて心身に不調をきたすことです。

カサンドラ症候群への対処法としては、自閉症スペクトラムの特性を知ることや、特性に合わせてルールを決めること、相談できる第三者とつながることがなどが重要です。

学校との関係​

自閉症スペクトラムの子供は、特別支援学級、特別支援学校など特殊な学級、学校に通う場合もあれば、他の子供たちと同じ学級、学校に通う場合もあります。他の子供たちと同じ学級、学校に通う場合は、本人の努力だけでなく周囲の理解も必要です。学校生活に馴染むのが難しい場合などは、特別支援学級、特別支援学校などに移ることが可能です。

将来の展望

今は多様性が叫ばれる時代で、自閉症スペクトラムも一種の多様性です。そのため、昔と比べると理解は進んでいるでしょう。今後はさらに多様性が当たり前になり、自閉症スペクトラムも個性として認められていくと考えられます。
また仕事なども一律にみんなが同じことをするのではなく、個性を活かして働くようになっていくでしょう。そのため、自閉症スペクトラムの人が持つ特定分野への強いこだわりなどは社会的にも活かしやすくなっていく可能性が高いです。
自閉症スペクトラムが認められるだけでなく、むしろ強みになっていく可能性も高いということです。

社会的認知と自閉症スペクトラム 

社会的認知は脳機能の1つで、相手の表情を読む能力、場の空気を読む能力、他人の気持ちを汲み取る能力、社会的なルールを理解する能力などが該当します。つまり社会的認知は自閉症スペクトラムの人が苦手とする機能です。
自閉症スペクトラムの人が社会的認知を苦手とするのは仕方がないことなので、得意にまでなる必要はないでしょう。ただし苦手のままだと不都合が生じる可能性が高いので、訓練してある程度対応できるようになれば問題ないと考えられます。

社会的認知はある程度できるようになり、仕事などに活かすのはより得意な分野ということです。​


最後に

発達障害の中でも認知度の高いものとして自閉症スペクトラムをご紹介しました。
自閉症スペクトラムは個性として認められる時代になっていて、今後はやり方によってはむしろ強みになっていくでしょう。苦手をある程度カバーし、得意を伸ばすことが重要です。

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