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評価・自動化、実は奥深いテストエンジニア。「Certain technology.」に込めた、技術で一歩でも進もうという想い。【代表 インタビュ / 増井伸一】

はじめまして。増井 伸一(ますいしんいち)です。
増井電機株式会社の代表取締役を務めています。

増井電機ではテストエンジニアを募集しているのですが、「テストエンジニアの面白さって?テストと評価の違いは何?」という声を耳にします。この機会に知っていただくとともに、ぜひ増井電機の想いについてもお伝えできればと思います。


登場人物:増井電機株式会社 代表取締役 増井伸一(ますいしんいち)
近畿大学 理工学部卒業後、パナソニック情報システム株式会社に入社。SE(システムエンジニア)として、ソフトウエア開発案件に携わる。2004年9月に増井電機株式会社に入社し、複合機ソフトウエア評価にて専務取締役として従事。現場責任者として評価案件に取り組む。2022年10月より代表取締役に就任し、現職。



時はソフトウェア黎明期。自分の手に技術を。

私はプログラマーを目指して、大学卒業後はシステム開発会社に就職しました。時は1990年代後半、エンジニア需要が高まっていたこともあって、自分の手に技術を身に付けたかったんですよね。

就職後は、特にBS/CS/地上波デジタルのデータ放送システムのプログラミング・プログラム設計・システム設計(外部/内部設計)・システムテスト・現地運用テストを行っていました。

実際に放送局の中で作業したことあり、廊下で芸能人の方とすれ違ったことは良い思い出です。



残業が重なり、疲弊。キャリアを考えるために、まずは自分を大切にしたい。

入社5年目の頃。企業だとよくあるのですが、年に数回目標設計シートを作る義務が前職にもありまして…。

ある時、「何も目指したいこと、叶えたいことがない。」となってしまったんです。社会人歴がある方の中には、思い当たる方もいらっしゃるのではないでしょうか?(笑)。キャリアとしてより上流のソフトウエアを設計する側を目指すのか、プログラミング技術を極めるのか、あるいは管理側であるプロジェクトマネジメントになるのか…。

加えて、当時残業があまりにも多く、月に100時間を超えることも。通勤時間に片道90分ほど要していたこともあり、精神的・肉体的にも苦痛になっていました。こんなしんどい状態で、自分のことなんて正直まともに考えられない。この先何をやっていけばいいのかなんて、思いつかない…。

迷った末に父(先代)に相談したところ、たまたまソフトウエア評価の仕事を新たに立ち上げる話が出て。自分のペースで仕事ができるのではないかと伝えられました。正直、しばらく悩んだことも事実です。一方で、「これまでのキャリアを活かして、自分を大切にしながら働ける。」と思い、転職を決意したんです。


テストエンジニアとは、ユーザー目線を極める仕事。まったく違う面白さがそこにあった。

「テストエンジニア」と聞くと、どれも同じでしょとイメージされるかもしれません。

扱うものは同じソフトウエアなので、もちろん似ている要素はあるんですよね。ただ、増井電機のテストエンジニアは、言われた通りにテスト(評価)するだけのエンジニアではないんです。自分で不具合を見つけて変えていく、圧倒的なユーザー目線がそこにありました。

SE時代は、修正を目的としたデバックや単体テストといったプログラム寄りの内容がメインなのですが、実際の機械ではなくシミュレータを使ったり、不具合を発見したら報告だけして終了だったり...。自分もプロダクトを作っているという実感がなかなか持てないんです。

一方で評価だと、本物の装置を使って確認していきますし、プログラムの中身に問題があればユーザー目線で品質にも言及・提案します。例えば、画面遷移を確認すると、開発者が良いと感じた速度は、ユーザーにとっては遅すぎて素早く操作できなかったり...。UXを考え、開発者とユーザーの差分を埋めていく役割だと思っています。

ちなみにバグの修正そのものは、評価依頼側のエンジニアが担当します。

※プログラム中の「バグ(bug)」と呼ばれる間違いを発見し、不具合の原因を特定。 それらを修正・排除する作業です。 



「評価」は、世の品質の守り人である。

ひとことで「評価」といっても、様々な種類があります。以下はその一例です。正直まだまだあります。

・機能評価:一通りの機能が動くか(仕様書通りか)
・性能評価:画面の動きが遅くないか
・ユーザビリティ評価:実用的に使いにくいなどの問題がないか
・耐久性テスト:24時間動かして、何百回操作しても問題ないか

ひとつでも怠ると、どうなるのか。

例えば某大手金融機関では、2〜3年前に大規模なシステム障害が発生しました。そもそもハイレベルなセキュリティを求められたり、複合している全機械(ATMを動かす・決済する・銀行と繋ぐなど...)を意識しないといけなかったり、金融システムってとても難しいんです。

だからこそ、品質にはいっそうの注意が必要なのですが、納期に間に合わせるために中途半場な評価をしてしまう。結果、不具合が発生し、全世界のユーザーにも悪影響を与えることとなりました。

私自身もエンジニアとしてプログラム開発をしていたからこそわかるのですが、開発した当事者が固定概念によって気づけないことも多々あるんですよね。だから、第三者に依頼したほうが信頼性も高まりますし、特に大手企業では評価を依頼することが増えてきています。

世の中に出てから不具合が発覚するのは、それはもう手遅れ。私たちは言わば、品質の守り人というわけです。

それに、この後もご紹介するのですが、ただ評価するだけでは終わらないのが、増井電機ならではと思います。実は自動化プログラムの開発にも挑戦していて、実際にプログラミングしながら開発だってやっているんです。いわゆる「テストエンジニア」という概念を、私たちが変えていきます。



評価って奥深い。Pythonを用いたテスト自動化にも挑む

評価っていうのは、単純操作を何百回も繰り返したり(当時はその度に正の字をいくつも書いてました...)、長時間放置してようやく結果が出たりする、根気のいる仕事。一方で依頼者様にとっては、「プロジェクト完了に向けて早く終わらせてほしい」というのが本音です。タイムリミットがある中で、テスト実行数を増やすにはどうしたら良いのか。そこで思いついたのが、テストの自動化でした。

最初は、簡単かつ手動の操作から自動化することにしました。タッチパネルのボタンを、PCからリモートでの遠隔操作。これができると、さらにWebブラウザ操作の自動化などです。

次に検討したのは、実行によって表れた結果を自動判定すること。ということは、実行結果の画像・文字を判定する必要があるのですが、Pythonで画像や文字判定(OCR)を自動化することに。検討と実装を重ねながらしばらくして、車載機のテスト自動化プロジェクトに参画することになりました。

車載機の評価って、とても奥が深いんですよ。例えば、日本・USA・中国・インドなど国向けに製品が作られているので、同じ型番でも少しずつ仕様が違います。車載機の機能評価だけで6〜7万個あるので、人手では対応しきれません。その上、サーバーの知識も必要なんです。

最初はWinactorで自動化していたのが途中からPythonに置き換え、その開発業務に携わっています。



Certain technology. 確かな技術があれば、何だって挑戦できる。

増井電機のミッションです。確かな技術があれば、何でもできると思っています。

確かに、オールラウンダーを目指すという方法もあります。一方で個人的には、何かひとつ自分自身で誇れる確かな技術・知識を身につけること重要だと考えていて、メンバーにも同じことを伝えています。

増井電機は10人未満の小規模な会社ですが、確かな技術があればどこでもその価値を認めてもらえます。大手企業様のプロジェクトに携われていることがその証拠で、「増井さんにしかできないことをやってください」というお言葉をよくいただきます。例えば、車載機の評価を行う関西の同業他社は他にありません。ということは、他社には真似できない技術力を私たちが持っているのです。

メンバーにとっても確かな技術を身につけて、充実した人生を送ってほしい。人は経験を積むと、必ず「やってみたい。」と思うようになりますよね。何かを面白くしたいなら、まずは技術力を身につけることが不可欠です。目の前のテストをただこなしているだけでは、きっと面白さがなくなってしまうでしょう。

もちろん会社としては長く働き続けてほしいのですが、他社に行っても通用するくらいの技術力を身に着けてほしい。私自身も、メンバーたちと成長していきたい。そう思っています。



スキル・経験値...何よりもまずは、ユーザー目線。

増井電機には、SEを含めIT業界を経験したメンバーと業界・職種未経験のメンバー、どちらも活躍しています。

なぜなら、「どれだけユーザー目線を大切にできるか」が何よりも大切だから。ソフトウェアの動作を確認する、不具合やちょっとでも違和感を感じたことは、すぐ指摘する。当たり前のことですが、意識しないと意外と難しいんですよね。

増井電機には評価のプロフェッショナルたちがたくさんいるので、疑問・不安はどんどん発信していただければ、気兼ねなく相談に乗ってくれると思います。もちろん私でもウェルカムです。

スキルや経験値は、後からいくらでもついてきます。すでにスキルがあるのであれば、挑戦していただける環境だってありますよ。



何かひとつ、目標を持って進めていこう。

目標と言われると、大変だと思われるかもしれません。でも、ひとつでいいですし、どんなに小さいことでもかまわないんです。だって、その積み重ねが大きな成長につながるから。どんな会社でも活躍し続けられるだけの知識を、ぜひ増井電機で身につけてほしいです。

今後ますますIT化が進むと、製品・サービスがソフトウェアに置き換わり、AIにより複雑化することでしょう。ということは、ソフトウエア評価・検証サービスは、ますます欠かせないものとなります。必要とされている環境の中で、自分の強みを磨くことができる。これって、とてもやりがいある仕事ではないですか?

IT・ソフトウエア評価・自動化に興味がある方は、どなたでも大歓迎です。ぜひカジュアルに話しませんか?


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