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column vol.3 マネージメントの鉄則"前進するコミュニケーション"をするということ

高橋 翼 株式会社エッグシステム 代表取締役社長
埼玉大学卒業後、株式会社インテックにてWebシステムの開発⇒青山システムコンサルティング株式会社にてシステムコンサルタントとして多くのプロジェクトに従事。
その後、2017年7月に株式会社エッグシステムを立ち上げ。数多くのベンチャー・中小企業のIT化を支援。


自分の経歴を振り返ってみると、そういえばマネジメントをやっていた経験が結構多いことに気付きました。
(正直なところ得意ではありませんが・・・)

マネジメントというのは、システム開発プロジェクトにおけるチーム内の管理、プロジェクト全体の管理、を指しています。

今回は特にチームをマネジメントする上で「前進するコミュニケーション」を意識すると良いことが多いよ、という話しです。


コミュニケーションに起因して問題が起こる

プロジェクトを進めていると、スケジュール遅延、バグ頻発、予算超過…といった数々の問題が起こります。それらの問題の原因が「コミュニケーション」であることが多いです。

発注者との認識が違っていた、チーム内で認識が違っていた、といったことです。

コミュニケーションについては様々な切り口があり、書籍もたくさん出ているくらいなので、詳細は割愛しまして、、、チーム内のコミュニケーションを円滑にするために注意すべきこと、に絞って記載します。


個人スキルの高い人が陥りがちな問題

個人の技術スキルが高めの人がマネジメント側になると起こりがちなのが、高圧的な言い方をしてチームメンバーから意見が言いにくくなる、完全な上下関係が形成されてメンバーが萎縮してしまう、といった問題です。

スキル高め人は「自分なら出来るのに…」と思ってしまうからですね。

で、「自分なら出来るのに…」の後に続くのは、「なぜできないの?」「できない理由が分からない」です。

メンバー自身は100%頑張っていることを前提とすると、アウトプットしたことに対して「なぜできないのか」と問われても答えようがありません。

なぜなら、どこが悪くて、なぜ悪いのか、が分からないからです。自分の基準で100点のアウトプットを出している以上、詳細を伝えずに100点以上のアウトプットを求められてもどうしようもありません。

つまりコミュニケーションのキャッチボールがここで終わります。マネジメントする人が豪速球で投げ返した感じです。






前進するコミュニケーションとは

ここで「前進するコミュニケーション」です。
マネジメントする人にとってもチームメンバーにとっても前進するために、どういうコミュニケーションをすべきか、です。

まずは、現状の問題点・直すべきところ(=理想とのギャップ)を明確に伝えて、なぜ問題なのかを説明することです。
その上で、改善のためのアクションを問います。

例えば「本来はAにすべきところがBになっているので、Bは直すべきです。Aにすべき理由は分かりますか?」と話すと、メンバーは考えます。

ここは、理想=ゴールの意識を合わせるプロセスです。

次に「だからBを改善すべきですよね。では、BをAに近づけるためには何をすれば良いと思いますか?」と話します。するとメンバーはまた考えます。

ここが、理想(ゴール)と現状とのギャップを埋めるための行動を策定するプロセスです。
「〜を直して〜をやろうと思います」という具体的なアクションに繋がります。

メンバーにとっては直すべき点と次のアクションが明確になっているので、すぐに行動へ移せます。

そして、マネジメントする人はチーム全体が前進することを望んでおり、メンバーが前進することを望んでいるので、問題が早く解決するのは良いことです。

メンバーもチームも前進しています。
これが前進するコミュニケーションです。


前進するコミュニケーションをするコツ

前進するコミュニケーションをするためには、100%マネジメントする人が気にすべきで、「自分がこれを言ったら相手はどういう反応をするのだろうか」「次の行動へ繋がる言い方になっているのだろうか」と立ち止まって考えることです。

相手が言う言葉に対して反射的に返すのではなく、お互いにとってプラスになる返答になっているか、と少しでも考えるだけでぐっと変わると思います。

自分も、常に前進するコミュニケーションができているわけではないと思うのですが、、、いつも意識しています。意識することで習慣化し、これが当たり前になってきているようにも思います。

ぜひ実践してみてください!

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