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【開発秘話】iPadのための絵コンテアプリ「DROMI」について聞いてみた!

こんにちは! プロモーション担当の渡邊です。

突然ですが、フェンリルの新しいプロダクト「DROMI(ドローミ)」をご存知ですか?
DROMIは、iPadのための絵コンテアプリです。

DROMIのプロダクトページ

DROMI - iPadのための絵コンテアプリ | フェンリル
iPadのための絵コンテアプリ DROMI / いつでもどこでも描いてすぐ再生できるから、動画やアニメ制作がもっと簡単に
https://www.fenrir-inc.com/jp/dromi/


フェンリルには、自社開発と共同開発の2つの事業があります。自社開発事業では、Sleipnirをはじめ、Picky-PicsやFenrirFSといったさまざまなプロダクトを手掛けてきました。そして、今年リリースした新しいプロダクトの一つがDROMIです。

今回はDROMIの生みの親であるデザイナーの山本に、DROMIのプロジェクトが始まった経緯や開発秘話、リリース後の反響などを聞きました。

DROMIを手掛けたデザイナー、山本


フェンリルに入社した理由

私がフェンリルに入社した理由の一つは、自社開発と共同開発の2つの事業があることでした。前職では共同開発のようなデザイン、前々職ではインハウスのデザインを経験したので、どちらの楽しさも味わっていたからです。

フェンリルに入社して間もない頃、エンジニアがプライベートで作ったアプリやプラグインが社内で公開されていたり、使われていたりしました。それを知って、すごくワクワクしたことを覚えています。このように気軽に新しいものをどんどん生み出せたら、共同開発も今後のデザインの世界も、もっと広がりそうだなという可能性を感じていました。

フェンリルでウェブアプリケーションを中心にさまざまな経験を積む

入社した直後はコーポレートサイトやBrushupのデザイン、京都オフィスの開設プロジェクトなどに携わっていました。その後は営業が提案する資料をデザインしたり、さまざまなウェブアプリのメインデザイナーをしたり。これまでの経験を生かして若手デザイナーのレビューをすることもあります。

そして最近は、DROMIやNILTOといった自社プロダクトのディレクター兼デザイナーを担当しています。

フェンリルのプロダクト、DROMIについて


DROMIとは

DROMIは、iPadで絵コンテが簡単に速く描け、音楽も付けてすぐに動画にできるアプリです。絵コンテというよりはビデオコンテ、Vコンテ用アプリといった方が業界の方には分かりやすいかもしれません。特長は、動画編集アプリのようなタイムライン形式の画面に、絵を描き込めることです。

速く描けること、描いたものをすぐに動画にして、音楽を合わせられること。これが他のアプリにはない強みです。また、iPadに特化していることも強みの一つです。映像関連のソフトはPC向けが多い中で、書き込みやすいのはタブレットならではです。私自身が毎日PCと向き合うのに疲れたので、場所や体勢を選ばないiPadの方が、楽しく創作できると思っています。

アイデアのきっかけと、開発までの経緯

私は幼少期から映像の世界に進みたかったのですが、気付けばUIデザイナーになっていました。趣味で映像作品を作ったり、勉強したりしていて、2年ほど前にちょっと凝った映像作品を作ってみようと思い立ちました。まずは絵コンテを描こうとしたのですが、いいアプリがなく制作を諦めたという経緯があります。そのときから「こんなアプリがあればいいのにな」というイメージを持っていました。

2022年に社内で「Magnett」という企画の募集がありました。Magnettは、アイデアを提案し、社内で開発からリリースまでを一貫して手掛ける提案型プロジェクトです。これに私が欲しいと思っていたアプリを一番乗りで提案しました(笑)。大したアイデアはないけど、だからこそ先陣を切った方がいいかなと考えて。応募するためのテンプレートがあったのですが、私には難しかったのでオリジナルの資料を作成しました。自分でも怖いもの知らずだと思いますが、皆さん優しく応じてくれました。そのアイデアが採用され、あっという間にリリースに至りました。


DROMIの名前の由来は、フェンリルと共通する“北欧神話”

DROMIという名前は、北欧神話に出てくる「鎖」のことを指します。アプリの重要なコンセプトが「描く」ことと「動画」であることから、プロダクト名はDRAWとMOVIEの語感に近いものにしたいと考えました。そして、イメージをつなぎ合わせていくための鎖という意味を込めてこの名前にしました。

DROMIのデザインについて

プロダクト自体のデザインは、クールでミニマルな感じを目指しました。自分のiPadに入れるアプリの一つとして、ミニマルでかっこいい雰囲気にしたいと思ったからです。プロダクトページやフライヤーなどは、ポップなデザインにしました。絵コンテを現代のストリートアートと捉えてデザイン展開しています。

DROMIがものづくりをする人の仲間みたいになったらいいな、という思いも込めました。イメージはLA(笑)のダイナーで集まって、作品について語り合えるような感じです。変な古着とか着てそうで、あまり真面目じゃないけど一緒にいたら感性が合って楽しい友達、それがDROMIのイメージです。DROMIが何でも「いいじゃん」って言ってくれて、創作意欲が湧くような存在にできたらと思っています。

もちろんUXとして、プロダクトオーナーであり開発者のきつねさんと一緒に、速く描けることや絵コンテが描きやすい体験を意識してすごく考えています。最後に後付けみたいに言いましたが、UXは本当にものすごく考えています。

プロダクトメンバーについて

マーケティング担当の森安さんは、Magnettを立ち上げたメンバーの一人です。彼女は私の企画書を整えてくれたり、開発計画を立ててくれたりしました。応募したときからずっと頼りにしています。

DROMIのプロダクトオーナーであるきつねさんも、いつもとても頼りにしています。DROMIに限らず、きつねさんには普段からさまざまな案件で設計に関する相談をしていました。DROMIについても初期から相談していました。いざ開発するというときに、iOSエンジニアの手が空いていなくて困っていましたが、ずっと一緒に考えてくれているきつねさんがいる! ということで、気付けばプロダクトオーナーになってくれていました。

開発初期は、SleipnirやVlaboを手掛けるエンジニアにもお世話になりました。
フェンリルのコーポレートデザインを担当するメンバーや、DROMIに興味を持ってくれた方々の手を借りつつ、皆さんにわが事として関わっていただき、和気あいあいと頑張っています。


プロダクトオーナーが開発を兼任

プロダクトオーナーと開発者が兼任で1人しかいないため、開発と運営が大変でした。
開発については、iOSアプリの中でも難しいお絵描きツールと動画編集ツールの組み合わせなので、実装難度が高そうです。実装が簡単であれば、きっと他にも似たようなアプリがあったと思うので、世の中になかなか出回らないのはそういった開発の難しさがあるのだと思います。


企画からリリースまでで、最も心躍った瞬間

実際にリリースを迎え、App StoreにDROMIが登録されたときはうれしかったです。これまではウェブアプリのデザインを手掛けることが多かったので、App Storeでのリリースが初めてということもあり、心躍りました。そして、ユーザーの感想で「楽しい!」と言ってくださることが多いのもうれしかったです。ツール系のアプリを作っていて、便利なものを作れることはあっても、「楽しい」という言葉が出てくるようなものを作れる機会は、なかなかないと思います。

「このアプリを使いたい人が絶対いる!」と思って企画しましたが、SNSでの反響も良く、自分たちが想定したよりも数多くダウンロードしていただいています。iPadユーザーや映像クリエイターが大勢いらっしゃることを改めて実感しました。以前どんなデザイナーになりたいかを考えていたときに、人の心を動かすようなデザイナーになりたいと思っていたので、少し目標に近づけた気がしました。

仲間と共に創造性を発揮する

怖いもの知らずな私が勢いで企画したDROMIですが、当然私一人で進められるものではありません。
プロダクトオーナーのきつねさんは、他にもたくさん仕事を抱えていたのですが、DROMIのために案件を調整してくれて、今では「DROMIのきつねです」と名乗ってくれます。マーケティングの森安さんも、自社プロダクトのマーケティングを一手に抱えているのですが、DROMIに本当にたくさん時間を割いて考えてくれています。デザイナーも自主的に母校にフライヤーを配ってくれたり、関わりたいと言ってくれる方がいたり。色んな方が知り合いにDROMIを紹介してくれています。このように、わが事として考えてくれるメンバーと一緒にものづくりができることは、大変うれしく思います。


今後の目標

DROMIの目標の一つは、自社プロダクトを開発する楽しさを見せることです。自分が感じたフェンリルの魅力が際立ち、盛り上がっていきそうでワクワクしています。

初回は時間を優先して最低限の機能でリリースをしました。ですから、もっと使いやすくなるように、想定していた機能を追加したり、ユーザーの意見を反映したりするつもりです。

今年はさらに多くの人に使ってもらえるよう、広報活動にも力を入れたいと思っています。その後は、変化が激しい映像制作の世界を見極めながら、創作アイデアをもっと形にしていきたいと考えていきます。


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