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資産運用の可能性を広げる新機能「ファンド機能」開発ストーリー

AIを活用した資産運用サービス『マイメイト』。このほど新たにファンド機能がリリースされた。トレーディングAI「エージェント」のポートフォリオを自動で組成する機能で、リスクコントロールの新しい提案となるものだ。開発で最も注力したのは、ユーザーとの接点であり、『マイメイト』のブランディングも左右する取引画面だ。「お客様のために」との思いで最善のものを追求した。このプロジェクトを率いたシステム管理部のヴァイスプレジデント、坂田 阿樹教とともに、プロジェクトストーリーを振り返る。

エージェントを自動で入れ替える画期的な新機能。リスク分散の可能性が広がった!

ファンド機能は、複数のエージェント(トレーディングAI)を組み入れたファンドを組成し、管理する機能で、エージェントの銘柄や成績条件、ポートフォリオ作成のルールを設定しておくと、そのルールに沿って定期的に組み入れるエージェントを入れ替えてくれる。これまでは、ユーザー自身がエージェントのパフォーマンス状況を見ながら、複数のエージェントを稼働させ、オリジナルのポートフォリオを形成していた。中長期で安定運用するにはポートフォリオの見直しが必須となるが、自分でエージェントを選び、継続的に入れ替えを行うにはかなりの根気が必要だ。それをファンド機能で自動化した。

「相場状況は銘柄ごとに異なりますし、各エージェントも過去のトレードから学習を継続しているので、刻々と変化します。それを自力で把握するのは大変です。ファンド機能なら、最新のパフォーマンス状況からエージェントを選択し、入れ替える仕組みになっているので、これまで以上に、複数のエージェントを稼働させることでリスクを分散させやすくなりました」。こう説明するのは、システム管理部ヴァイスプレジデントで、今回のプロジェクトを率いた坂田 阿樹教だ。

成績条件やポートフォリオ作成のルールは複雑に選択できるため、上級者がより活用できる機能ではあるが、一方で、誰かが作成した優秀なファンドを選んで、そのまま稼働させることもできる。初心者にとっても運用の幅が広がる機能なのだ。「上級者の方は是非、優秀なファンドマネージャーを目指していただきたいです」と、坂田はエールを送る。

ファンド機能は、『マイメイト』のリリース前から構想していたもの。サービスが順調にスタートし、ユーザーも慣れてきたタイミングでの投入となる。プロジェクトは2023年2月に始まった。ラフ案をあげ、機能概要に基づいて、開発を担うIT部は設計のための調査を開始。その後、5月上旬までにシステム面とビジネス要件のすり合わせを行い、リリーススコープ、要件定義が定まっていった。この間にも開発チームは要件が確定している部分から開発に着手しており、5月下旬には一部機能のテスト検証を開始できるところまで進んでいった。

『マイメイト』を進化させる新機能。お客様を第一に考え、数々の難所をクリア

坂田は、プロジェクト全体の進行を管理するとともに、主に要件定義への落とし込みを担当した。デザインのラフ案の段階で、ファンド機能の大まかな枠組みは決まっているが、具体的な表示内容や計算ロジックを確認しながら、より詳細な機能や要求をまとめていく役割だ。システム管理部の要件定義からIT部の開発へ、連携がスムーズに進み、順調にプロジェクトが進んだのは「開発チームがビジネス要求を深く理解しているからこそできたこと」と坂田。「通常の開発部隊では、ここまで円滑に進めることは困難なスケジュールでした」。その後は7月初旬まで社内テストを実施し、ユーザビリティ改善を進めた。

5カ月余りのプロジェクトを振り返り「どこが大変だったかと聞かれれば、全部ですね」と坂田は言う。というのも、ファンド機能はちょっとした変更や修正ではなく、『マイメイト』の活用の幅がグッと広がる大きな「進化」だから。計算ロジックは複雑で、バックで接続している数々のシステムへの影響も大きいだけに、全プロセスが難所の連続だった。

「強いて一つ挙げるなら、お客様が使う画面の開発です。取引画面はお客様と『マイメイト』の接点。開発サイドからも『こういう要件にしたらわかりやすいのでは』と、数多くの提案を受け、実際に実装されていきました。お客様が気持ちよく操作できるように、我々、システム管理部からも意見を言いましたし、社内テストの部隊からも数々の意見があがりました。テストは、まずテストケースの書き出しも大量ですし、実際に画面を操作してみると、また数々の改善点が見えてきました。『画面のここがちょっと…』という細かいものでも、そのちょっとしたところがお客様の使い方を左右し、ひいては『マイメイト』のブランディングに影響します。中途半端を出さないように、徹底して修正を入れました」と坂田は振り返る。

インヴァスト証券に、その労を厭う人間はいない。それぞれの立場から意見を言い、ときに議論は白熱する。だが、ゴールは「お客様のために」で一致しているため、最終的にはよりよいものへと昇華していった。入念なテスト、課題の洗い出し、修正・調整を終えて7月22日、いよいよファンド機能はリリースを迎えた。

エージェント選び・入れ替えを自動化できる「ファンド機能」の使い方 | 任せるトレードAI 「マイメイト」公式ブログ|MAiMATE
マイメイトのエージェントは、AIを使って取引ができる頼もしい相棒です。 そして、2023年7月22日に追加された「ファンド機能」によって、エージェントを選ぶ、入れ替えるということも、設定通りに自動でで
https://www.invast.jp/maimate/blogs/guide/agent-fund/

変化を続ける『マイメイト』。テクノロジーの進化に併走して未来をつくる

「これまでも画面や機能のアップデートは数多く行ってきましたが、ファンド機能は、『マイメイト』にとってマイルストーンとなる大きなリリースです」と坂田は言う。『マイメイト』は、優れたエージェントがより多くのユーザーに使われ、勝ち残っていく。AI技術を使った自動取引自体も先鋭的だが、何よりこの仕組みがユニークだ。エージェントの取引履歴、パフォーマンスの結果はすべてオープンになっており、それを見てユーザーは自由にエージェントを選ぶ。ファンド機能で、より容易にポートフォリオによるリスク分散が可能になった。

「リスクをコントロールし資金効率とリスクを両立させるための一つの提案を、ユーザーの皆様にできたと思っています」と坂田は自負する。仕組み自体は、昔ながらの投資信託やロボアドバイザーによる個人資産運用サービスなどに近いが、中の取引が見え、自分の思想に沿ったエージェントでファンドを稼働させるという点で、『マイメイト』は唯一無二のサービスだ。

現在、『マイメイト』で取引できる資産はFXだけだが、将来的には複数の資産を取り扱うマルチアセット化を視野に入れている。データサイエンスチームは日々、AIの検証を行い、また、ビジネスサイド、開発サイド合同で、改善点のアイデア出しのグループワークも定期的に実施している。お客様の声と潜在的な期待を形にするためだ。このような場に限らず、日頃の運用のなかでも改善ポイントは常にあがって来る。

学習を繰り返すことでエージェントは進化し、そもそも相場自体も生き物だ。このような様々な要素が掛け合わさり、『マイメイト』は最善の姿へと進化を続ける。インヴァスト証券のミッションは「デリバティブとテクノロジーで資産運用の未来をつくる」。まさにテクノロジーの進化に併走しながら、未来をつくっている状態だ。大変であり、それがやりがい、おもしろさでもあるだろう。

坂田は「金融業界は安定性の面から古いシステムや慣習に囚われがちですが、インヴァスト証券は先鋭的に新しい仕組みに挑戦している社風です。今いる人と、これから入る人も一緒に、新たな技術や知識を活かした資産運用の未来を真剣に考え、やり遂げたいです」と語る。

ちなみに坂田の勤務はリモート主体。プロジェクトの完遂に何ら影響はなかった。インヴァスト証券は働き方も自由に、それぞれが力を発揮している会社だ。

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