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おすすめフレームワーク#3:分析編

はじめに

株式会社ROXXのプロダクトマネージャー、松野広志です。世の中には先人たちが開発した各種フレームワークが多々存在し、それらを活用することで、物事を整理しやすくなり、議論や検討をスムーズに行うことができます。そこで、プロダクトマネージャーにおすすめのフレームワークを「新規事業開発編」「機能開発編」「分析編」の3つに分けて記事にしたいと思います。今回は、その中の分析時に役立つフレームワークをご紹介します。

1.Porter's 5 Force(ポーターのファイブフォース)

出典

ポーターのファイブフォース分析のフレームワークは、経営学者のマイケルE. ポーターの著書「競争戦略論」で学ぶことができます。これは、業界内でどのような競争が繰り広げられているかを決定するファイブフォース(5つの競争要因)について分析することで、業界の構造を明らかにするものです。

フレームワークの使い方

プロダクトマネージャーがファイブフォース分析を通じて業界の競争を分析することで、ビジョンとロードマップを策定しながらプロダクト戦略を立てるのに役立ちます。ファイブフォース分析を応用してプロダクト戦略を導き出すステップは次の通りです。
ステップ1:ファイブフォースに関する情報収集をおこなう
ステップ2:ファイブフォースを分析し、分析結果を図式化する
ステップ3:プロダクト戦略を立てる


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2.Competitors Overview(競合分析)

概要

競合他社の情報を一箇所で整理することで業界内の競合他社の理解を深めます。スプレッドシートなどで分析シートを作成し、縦軸に評価項目を置き、横軸に自社と競合他社のプロダクトを並べます。

フレームワークを使った競合分析

作成した分析シートの項目
ステップ1:競合の会社概要の分析
競合他社の会社概要やVision、Mission、対象顧客、強みと弱みなどを明らかにします。
ステップ2:競合のプロダクトの分析
競合のプロダクトの機能について評価します。その際にコメントに加えてHarvey ballsや天気のアイコンなどを使うと視認性が高まります。
ステップ3:競合の組織の分析
競合他社の組織について評価します。その際にコメントに加えてHarvey ballsや天気のアイコンなどを使うと視認性が高まります。

3.Imitability Ladder(模倣可能性ラダー分析)

概要

模倣可能性ラダーとは、プロダクトの独自性を分析するためのフレームワークです。これは、有形資産(財務、物、技術、組織)と無形資産(人材、イノベーション、創造性、評判)の模倣可能性を評価し、競争上の優位性を理解し、ビジネス戦略における既存の弱点と潜在的な弱点を特定するのに役立ちます。

                     Aha!

フレームワークの内容

Cannot be imitated at a cost(コストをかけても真似できない
Legal copyrights and patents, unique locations, unique physical assets.
合法的な著作権や特許、ユニークな場所、ユニークな物理的資産。

Difficult to imitate(模倣は困難)Brand image and reputation, customer loyalty, company culture and employee motivation, networks and alliances.
ブランドイメージと評判、顧客ロイヤルティ、企業文化と従業員のモチベーション、ネットワークとアライアンス。

Can be imitated at a cost(コストを掛けて模倣できる)Skilled workforce, customer service, product development capabilities, physical resources.
熟練した労働力、顧客サービス、製品開発能力、物理的資源。

Easy to imitate (模倣が容易)
Unskilled workforce, undifferentiated products and services.
未熟な労働力、差別化されていない製品とサービス。

フレームワークの使い方

スプレッドシートなどで作成した競合分析の縦軸の延長に評価項目を置き、自社と競合他社のプロダクトを並べます。
ステップ1:競合企業の「有形資産(財務、物、技術、組織)」の分析
有形資産(財務、物、技術、組織)の模倣可能性を評価します。
ステップ2:「無形資産(人材、イノベーション、創造性、評判)」の分析
無形資産(人材、イノベーション、創造性、評判)の模倣可能性を評価します。
ステップ3:総合評価
自社と競合の総合的な模倣可能性を評価します。

最後に

分析はスプレッドシート等を使い整理することができます。新規事業の立ち上げ期から分析結果を整理しておき、ローンチ後は競合のニュースやVOCやセールス、CSの声を反映してアップデートすると良いと思います。


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