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吸収合併!?怒涛の日々を歩んだ私が抱く想い

2018年に株式会社ピアズに入社し、IPO準備室・社長秘書を兼務してマザーズ上場を経験。その後、採用人事として自社の採用活動の企画運営に携わる。入社4年目の夏よりその経験を活かし100%子会社であるOneColorsにて社外コンサルタントのキャリアをスタート。2022年4月に代表取締役に就任。
そんなキャリアを歩んできた私ですが、この度2022年11月1日をもって親会社への吸収合併によって代表取締役を降りることに。今の気持ちやこの半年間の奮闘を残しておきたいと思い、インタビュー形式で記事にしていただきました。

期待に応えたい一心で仕事をしていたら、逃げることが逆に怖くなった



Q:そもそも、代表取締役を引き受けた経緯は?

末廣:
ピアズでは、新卒は「幹部候補生(未来の経営陣)」として代表直々の指導があり成長機会が多い立ち位置でした。入社して3年が経過し、いわゆる育成期間は終わったと。じゃあどうやって利益還元していくんだ?という代表からの“問い”が、私たち新卒世代に提示されたのがきっかけです。
もちろん答えは「数字(業績)で結果を出すこと」しかありませんでした。

※CEO就任の経緯はこちら

Q:だからって、コーポレートの一員から一気に代表取締役に。不安はなかったのか?

末廣:
もちろん、不安は山ほどありました。当然経験もないですし、そんな重責が背負えるのか?と。
もともと私は、これがやりたい、こうなりたい、といった強いWillやWantを持っているタイプではないんです。だからこそ、誰かから期待されると嬉しいし、いつも必死にその期待に応えようと食らいついていたら次のチャンスが巡ってきた。そういった意味で、その期待やチャンスには絶対に応える!という強い意志は貫いてきました。

だから、OneColors代表の話があった時もその期待とチャンスに応える選択肢しかないように感じていました。

リーダーとしての器と人間力。経営者としての数字力と判断力。

すべてに歯が立たない未熟さに涙しながら問い続けた自分の存在意義。

Q:代表として仕事をするなかで、最も大変だったことは?

末廣:
そんなの、何がって決められないくらいすべてが大変でした。
最初にぶち当たったのは、リーダーとしての在り方でした。特にピアズの代表である桑野が所謂ついてこい型リーダーなのですが、私は逆で。社員として一緒にピアズからOneColorsに来てくれた仲間に対して、新たなリーダーとしてどう存在すべきかはすごく難しいお題でした。

自分と同じく「リーダー像=桑野」で育った仲間からすれば、もっとこう示してほしいという不満はたくさんあっただろうと思うんです。
さらに言えば、確かに私は秘書や人事の仕事を通して代表の一番近くで仕事を見てきた自負はありましたが、コーポ―レート業務の経験が多く、利益を生む思考や経営数字に弱いと痛感しました。経営会議でも事業数字に関する問答は本当に憂鬱で。。。スキルも知識も経験もすべてが不足、ぐうの音もでなかったですね。考えても考えても「どうやったらいいか」が出てこなくて。。。答えを導けない悔しさがとても辛かったです。

だから、どうやってリーダーシップを発揮することが正解なのかわからず悩みました。
これは今でも私にとっては難しいテーマです。

Q:実際、グループ内でも厳しい立ち位置だったのでは?

末廣:
そうですね、そこが心情的に一番堪えたかもしれません。数字が出なかったら販管費がかさむお荷物でしかない。利益を拡大できればいいのですが、その力量が足りず、常にその存在意義を問われていましたし、私自身もどうやってその存在意義を見いだすかを常に考えていました。

さすがに涙が出ましたね。

前任から引き継いだOneColorsのブランドを守らなければという責任を感じる一方で、貢献実感のない日々を送りながら、ピアズの足枷になっている焦燥感で本当に押しつぶされそうでした。

それを、辛さと同じくらいの経験が積めたと笑える日に期待することで自分を保っていた気がします。

垣間見た“経営者の孤独”。

会社としてどう攻め、どう守るべきか、と考えるようになった



Q:代表を経験してみて、自分自身に感じた変化はどんなもの?

末廣:
そうですね、たくさんありますが、、、一つは社員と経営者の違いでしょうか。

経営者としてどうあるべきかを問い続ける日々を過ごすうちに、同期だった同僚を、同僚だった同志を、いち社員として経営視座で捉えるように変わっていったことです。当たり前なのかもしれないですが、いつしか経営者とそれ以外という関係値をうまく自分の中で処理できなくなっていきました。
経営会議で経営数字を求められる自分と、現場が抱える焦りや温度感の違い。
こんなに経営者と社員って視座が違うんだと気づきを得ながら、同期として感情を共有することも相談することもできず、経営者として会社全体で成長することをけん引することもできず。よく「経営者の孤独」と言いますが、少しその苦悩を垣間見れたかもしれません。

また、グループとして考えるという思考を持てたのも大きな変化かもしれません。数字貢献は当たり前で、自社のみではなくグループ全体のブランド価値向上を意識し事業の成長性や人の育成を求められる部分、クライアントへの価値提供の重みなど多くの気づきが得られました。
経営者としては、社員に至らないことがあれば謝罪も必要ですし、いただいているお金に対して誠実に向き合えるように教育することが必要でした。

それから、社員には働きがいや環境が必要であること。自分がいち社員のときは、労働環境や働きがいは自らつくるものであって会社や上司に頼るものではないと考えていました。ですが、経営者になって初めて、“与えられていたんだ”ということに気づかされました。だから、社員がやりがいを感じられているのか、何かに悩んでいないか、どうやったら給料を上げてあげられるのかに向き合う時間が増えました。

全責任は自分にあるということ、社員を守るためにすべきこと、社員からどう見られているかに向き合うこと。私の場合は親会社に守られていましたが、本当の経営者は守られることもない。この実感は経験してみないと得られませんでしたし、世の中すべての経営者に対してリスペクトが増しました。

グループ時価総額300億に立ち会うこと。

「そこに末廣がいなければならない」と言わしめる存在を目指して



Q:経営者として会社の展望も考えていた中、今回の人事異動を含めた吸収合併。
  ぶっちゃけどんな気持ち?

末廣:
事業として、短中期的な未来を示せる数字貢献を示せなかった結果です。「悔しい」と言いたいところですが。器もスキルも経験も、時期尚早と感じていたので、正直安心という感情も混ざっています。

代表になって「OneColorsで今後どうしていきたいの?どうなっていきたいの?」とよく聞かれてきました。もちろんそれを描きつつも、常に「ピアズの成長に繋がるのか」という問いに辿り着いていました。私が何のためにOneColors代表になったのかを振り返ってみると「ピアズのため」でしかない。だから今回も「ピアズのため」を考えて、最善の決断をしたと考えています。

今、ピアズグループはグループ中期ビジョンの実現に向けて、組織強化中です。

これまでにピアズが培った通信業界を中心とした研修・運営コンサルノウハウのオンライン化を皮切りに、グループ全体を「New Normal Accelaration」し、時価総額300憶を達成するという目標に向けて本気で動いています。

この激しい変化の中で、OneColorsはどう貢献できるか、何が一番ピアズグループの成長に繋がるのか・・・。

この考えに至ったとき、通信業界の現場で実績を積んできたOneColorsメンバーが1番活躍・貢献できる配置として、ピアズに戻った方がグループメリットが大きいと判断しました。また、ピアズに新卒入社しIPO達成に立ち会った自分にとっては、この時価総額300億という“代表桑野の限界突破”に貢献する、という新たな期待も新たなチャンスだと感じました。

Q:これからの展望や想いは?

末廣:ありがたいことに次のステップとして、代表・役員直下の秘書室としてグループ経営に近いポジションが待っています。(人事・採用支援の事業も引き続き兼務します。)

経営者としての責任、会社の数字に触れたことで、事業数字を積み上げていく厳しさを思い知らされました。結果としてOneColorsは吸収合併されますが、いち社員として働き続けていただけでは、事業数字を作る覚悟を持った今の自分はないと思います。


2018年に入社して上場準備室・社長秘書としてIPOを経験し、今度は時価総額300億に向けてという会社の成長に携わる。たった半年だったかもしれないけど、経営者の孤独を自分事として垣間見たこの半年の経験は「代表」を支える一番の武器になると思います。


この経験を活かして、必ずや事業成長に貢献していきます。


ピアズの良さは、“未完成ニンゲン”の集まりであることです。


私もピアズのみんなも、未完成なのです。そんな個々の成長が重なったとき大きな成長がある、それがピアズだと思っています。 未完成な自分に、様々な機会を与えて「期待してくれたこと」、そして期待に応えることで「成長できる実感」を与えてもらったことに感謝しかありません。


お世話になった恩がある。ピアズも桑野も、社会人としての末廣の生みと育ての親みたいな存在なのでグループ成長という形で親孝行したいと思っています。

記事を最後まで読んでくださった皆さま、私の想いに触れていただきありがとうございます。
ちょっと自分の記録としての要素が強いですが、なかなか経験できないことだし、きっと未来の私への手紙にもなると思ってこのような形で公開させていただきました。こんな日記のような記事でも誰かの胸に響いたら、それはとても嬉しいです。

これからも変わらずご贔屓にしていただければと思います。
(Twitterには毎日いますので絡んでくださいねー!)

2022年10月24日 末廣 樹理菜

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